Laboratory ラボラトリー
Chart of Tile Manufacturing タイル製造の流れ
エクシィズのタイル製造は様々な機械と素材を使用し、ここでしか作れないオリジナリティあふれるタイル製作が可能です。
繊細なラインの切り出しからエイジング加工、リサイクル素材の使用など、お客様の想いをカタチにする設備と技術を兼ね備えています。
見本製作
タイルは温度や湿度、窯の性質といった環境によって、仕上がりの色合いや風合いが変わってきます。
写真で見るだけではなく、実際に目で見て触ってみることで、できる限りご希望の色合いや風合いに近づけるために見本製作を行ってから本生産に入ります。
切削加工機
刃の付いた工具を回転させ、素材を削ることで成形し、立体物を製作する機械です。「エンドミル」と呼ばれる刃の種類や、加工方法を使い分けることで、多種多様な立体物を製作することができます。精度が非常に高く、切削面も滑らか。加工も比較的短時間で行えます。
石膏用真空混練機
削切加工機で作った原型に石膏を流し込んで見本型を作る際、このマシンによる気泡のない石膏が必要不可欠になります。
原料調合
見本完成後、原料を調合し、タイル製作に入ります。
アイリッヒ インテンシブ ミキサー
異なる原料を投入し、高速回転で「ブレード」という刃を回転させることで、短時間で均一な温合、混錬、造粒ができる高速撹拌混合機です。丸い玉状に造粒することも可能です。
これにより、正確な原料調合が可能になります。
15kg 双腕型 バッチニーダー
高粘度の紛体に水分を添加し練り混ぜます。
成形
タイルには様々な種類がありますが、どのタイルも主に「乾式製法」と「湿式製法」のどちらかで製造されています。
湿式成形
水分を含んだ粘土状の素地原料を押出成形機で板状に押し出し、指定されたサイズに切断してタイルを成形します。
原料の含水率が高いため、焼成時に収縮やひずみが生じやすい点が焼き物特有の味わいや、温かみのある表情になります。
真空土練機(7馬力)
含水率20%程度の粘土を均一に混練しながら空気を抜いて押出します。先端にタイル断面の鉄板(口金)を取付けることによって、押し出しながら成形することができます。
自動切断機
針金を指定サイズにピンと張り、真空押出成形機で出した粘土を切断します。
タタラ成形機
真空押出成形機の口金よりも大きな粘土板 を要する際はこの圧延ローラーで作ります。幅200mm以上のサインタイルなど600mmまで対応可能です。
乾式成形
金型に坏土と呼ばれるパウダー状の素地(きじ)を高い圧力でプレスして形をつくります。乾燥、焼成の時間が短いので、湿式タイルに比べて寸法精度が高く品質が安定しています。また、湿式に比べて形が均一に出来ることも特徴です。
低コストで大量生産を可能にし、近年、生産技術の向上で湿式タイルの味わいに近いタイルも生産が可能になってきています。
プレス機
含水率20%程度の粘土を均一に混練しながら空気を抜いて押出します。先端にタイル断面の鉄板(口金)を取付けることによって、押し出しながら成形することができます。
施釉(せゆう)
色や艶、透明感、また石や金属など他素材のような質感など、タイルにあらゆる表情を作り出す工程です。表面をコーティングするので汚れや傷から守るという効果もあります。施釉をせず、素地そのものの色を生かした無釉タイプの焼き物もあります。この場合、施釉の工程は省きます。
ポットミル
水と比重の異なる釉薬の原料などを回転するポットにボールと一緒に入れて微粉砕し水となじみを良くして釉薬となります。
施釉ブース
成形し乾燥させた生素地にスプレーガンで釉薬を吹き付けます。コンベヤーではなく、手作業のため、量産には向きませんが、サンプルや小ロットに対応しています。
タイル印刷
デジタルプリントによる施釉技術の革新によって様々なタイル印刷が可能です。
中でも、シルクスクリーン印刷はエクシィズ独自技術です。
シルクスクリーン印刷機
焼成前のタイル素地に油性撥水インクを印刷し、釉薬を施釉するまでの一連の工程を全て機械で行います。釉薬を数回重ねて印刷することで手刷りと同じ様にタイルの凹凸を表現できます。
手刷りによる シルクスクリーン印刷
1点物の絵タイルや小ロットを製作する場合は1枚づつ手刷りでシルク スクリーン印刷を施します。
焼成
焼成は、大きく「酸化焼成」と「還元焼成」の2タイプがあります。酸化焼成は、燃料が完全燃焼するだけの十分な酸素がある状態で焼かれる場合の焼き方です。一方、還元焼成は酸素が少ない状態で不完全燃焼の状態を作り焼いていくものを指します。この焼成方法や温度の差などが、タイルの原料に含まれる成分と化学反応をおこし、色や表情となって現れます。
全自動ガス窯
酸化〜中性〜還元焼成をプログラムによって酸素の取り込みを自動 調整できる2m²炉、約15m²分のタイルが焼成できます。
各種電気炉
酸化焼成〜1300℃
色見本から小ロット品まで微数のご要望にお応えすることが可能です。
ローラーハースキルン
酸化焼成〜1100℃
わずか全長10mの電気炉。二次焼成炉があるため焼成時にリサイクル派料などから有機煙が発生してもガスで焼成し無害化することが出来ます。上絵付焼成に適しています。
加工
出来上がったタイルに加工を施すことで、より趣のある味わいに仕上げたり、文字入れなどでタイルに新たな役割を吹き込むことができます。エクシィズでは様々な加工技術を取り入れ、お客様のニーズにお応えいたします。
貼り加工
紙貼機&乾燥コンベヤー
貼板に入れたモザイクをコンベヤーに乗せると自動で紙貼りが行われ、コンベヤー下段のトンネルでシート貼りしたタイルが約10分で乾燥することで、箱詰めが可能になります。裏ネット貼りにも対応。
エイジング加工
ボールミル
硬いタイルや石材をドラム内で一緒に撹拌すると角は丸みを帯び、表面も擦れて自然風化に近い表情を与えることが出来ます。これをエイジング加工と呼び、新品のタイルを敢えてアンティークな風合へと経年変化を装い演出します。
デザイン加工
サンドブラスト
タイルや大理石、御影石等にゴム製のマスクをして特殊な砂を高圧で表面にぶつけて彫り込み ます。マスクの製作からブラスト加工、着色まですべて自社工房で行っています。
レーザー加工機
高出力CO2・レーザーによってタイルに非接触 彫刻ができます。釉層にレーザーで刻むため、図柄が経年変化することはありません。